東京、日本2023年7月22日 – Patanjali Japan Fooundation (PJF)は、「ムドラとバンダ - ライブ&インタラクティブ・セッション」を成功裏に実施しました。このセッションでは、身体のエネルギーを利用して活力を高め精神的成長を促す古代の叡智について、実演と解説が行われました。
このウェビナーは、ヨーガと瞑想の著名な権威である陽子先生が、ムドラとバンダの芸術的な側面と科学的な側面を深く掘り下げました。陽子先生は、さまざまな伝統芸術の巨匠のもとで学び、豊富な経験と専門知識をもって、ムドラとバンダがもたらす変革的な利点の共有に10年以上打ち込んできました。
ムドラは、体内のエネルギーの流れを方向付ける鍵となる複雑な手のジェスチャーです。ムドラは、肉体的、精神的、感情的なウェルビーイングを高めるための強力なツールとして、何世紀にもわたって利用されてきました。一方、バンダはエネルギーを閉じ込める(ロック)技法であり、チャネル内の生命エネルギーをコントロールし、活力とマインドフルネスの効果を高めます。
このウェビナーでは、参加者はムドラとバンダの背景にある起源と哲学についての洞察を得て、ムドラとバンダを正しく行う方法と、両者が心身の健康と精神的発達に及ぼす影響について学びました。また、このイベントではムドラとバンダの実演と質疑応答に加えて、参加者がムドラとバンダを日常生活に取り入れるために役立つ貴重な情報も共有されました。
ヨーガの実践におけるムドラとバンダの重要性を探る
古代インド発祥の鍛錬であるヨーガは、身体的、精神的、スピリチュアルな側面も含む総合的な健康を目的とし、幅広い技法で構成されています。ヨーガのツールキットのうち多くのツールで、ムドラとバンダは特別な位置を占めています。これらの複雑な動作は、特定の手の動きとエネルギーのロックがポイントとなります。どちらも、その深遠な利点により世代を超えて受け継がれてきました。このブログでは、ムドラとバンダの重要性、意味、実践方法について詳しく解説します。
ムドラを理解する
「シール」または「ジェスチャー」とも呼ばれるムドラは、体内のエネルギーの流れに影響を与える力を持つ象徴的な手の形です。人体はエネルギー・チャネルの複雑なネットワークであると考えられており、ムドラはこれらのチャネル内のプラーナ(生命エネルギー)をコントロールし伝達します。ムドラには、リラックス効果や集中力の向上からスピリチュアル・アウェアネスの向上に至るまで、それぞれ特定の意味と効能があります。
ムドラの重要性
エネルギーの調整: ムドラは体内にエネルギーが流れる回路を作る働きがあり、微細なエネルギー・センター、すなわちチャクラのバランスを整えて調整するのに役立ちます。チャクラのバランスが整うと、総合的な健康と活力が促進されます。
集中力の強化: 親指の先端と人差し指の先端を合わせ、他の指は伸ばしたままにします。ジュニャーナ・ムドラ (知識のジェスチャー)などの特定のムドラは、集中力と知的明晰性を高めると言われています。
ストレス解消: 親指と人差し指で円を作るチン・ムドラ(意識のジェスチャー)のようなムドラは、ストレスを軽減し心を穏やかにすると考えられています。
瞑想の補助 : 瞑想中にムドラを行なうと瞑想が深まります。これは、ムドラが体内のプラーナをコントロールして集中させる働きがあり、意識の高まりにつながるからです。
代表的なムドラ
ギャン・ムドラ (叡知のジェスチャー): 親指の先と人差し指の先を合わせ、他の指は伸ばしたままにします。このムドラは集中力、記憶力、冷静さを高めます。
ヴァルナ・ムドラ (水のジェスチャー): 小指の先と親指の先を合わせ、他の指は伸ばしたままにします。このムドラは体内の水要素のバランスを整え、脱水症状を緩和するのに役立ちます。
アパナ・ムドラ(消化のジェスチャー): 親指、中指、薬指の先端を合わせ、他の指は伸ばしたままにします。このムドラは消化と排泄に効果があります。
バンダの重要性
プラーナの流れの強化: バンダは体の特定の領域を閉じることにより、プラーナを閉じ込めて特定の領域に導くのを助け、活力と治癒を促進します。
腺の刺激: ジャランダラ・バンダ (喉のロック)などの特定のバンダは、甲状腺と副甲状腺を刺激し、ホルモンのバランスを整えます。
体幹の強化: バンダ、特にウディヤナ ・バンダ(腹部のロック)を行なうと、体幹が鍛えられ、姿勢と安定性が向上します。
代表的なバンダ
ムーラ・バンダ(ルート・ロック): 会陰部(肛門と性器の間の領域)の筋肉を上部に引き上げるように収縮させます。このロックは骨盤領域を刺激し、安定性を高めます。
ウディヤナ・バンダ(腹部のロック): 息を吐ききった後、腹部をへこまして胸郭の下に引き上げます。このロックは腹部臓器をマッサージし、消化を改善します。
マハ・バンダ(グレート・ロック): これは、ムーラ・バンダ、ウディヤナ・バンダ、ジャランダラ ・バンダの3つのバンダを同時に行うものです。締める動作と緩める動作は、それぞれ順番に行います。このバンダは、スシュムナーに沿った激しいプラーナの流れをもたらします。
ムドラとバンダの実践
目的を明確にする: ムドラとバンダを行う前に、実践の目的を明確にします。ストレスの解消であれ、集中力の向上であれ、より深いスピリチュアルなつながりであれ、目的を意識することで実践の効果が高まります。
快適な姿勢を見つける: 背筋を伸ばして快適な姿勢で座りましょう。クッションやヨーガ・ブロックの上、または椅子に座ります。
呼吸を意識することから始める: 数分間呼吸に意識を集中して練習を始めます。これは心を落ち着かせ、呼吸との連携を明確にするのに役立ちます。
ムドラの実践: 目的に合ったムドラを選んでください。リラックスしながら集中力を高め、手でムドラを作ります。ムドラを保持しながら自然に呼吸し、エネルギーの流れを感じます。
バンダの実践: ムドラを行った後、バンダに進みます。会陰筋を鍛えるムーラ・バンダから始めます。次に、息を吐ききった後、ウディヤナ・バンダを行います。ジャランダラ・バンダでは、背骨をまっすぐに保ちながら、あごを胸まで引き下げます。
アーサナまたはプラナヤマと組み合わせる: 効果をさらに高めるには、ムドラとバンダをヨーガの練習に組み込みます。たとえば、座ったポーズでプラーナヤマを行っているとき、またはアーサナを保持しているときにムドラを組み合わせます。
解放してリラックスする: ムドラとバンダを行った後、ジェスチャーとロックを解放し、エネルギーが自由に流れるようにします。しばらく静かに座って身体の変化を観察します。
Conclusion:
ムドラとバンダは、ヨーガの分野で、時代を超えて生き残ってきた複雑な技法です。エネルギーの流れに影響を与え、集中力を高め、総合的な健康を促進するため、実践者をより深い自己認識と精神的成長へと導きます。 ムドラとバンダをヨーガの練習に取り入れると、つながり、活力、内なる調和の新たな次元の扉が開かれます。ムドラとバンダを実践する際には、忍耐力、継続、そして身体の声を聞くことが重要であることを忘れないでください。時間をかけて練習することで、これらの古代の叡智の秘められた可能性に触れ、その変革の力を直接体験することができます。